安産の為に必要な3つ
安産の為に必要な3つ
妊娠中にできる安産の為に必要な3つのこと
女性が妊娠して願うことの一つとして、「赤ちゃんを安産で産みたい。」という事があるでしょう。ただでさえ10ヶ月もの間、大きくなっていくお腹とともに、つわりや、息苦しさを経験して、やっとの思いで出産日を迎えるのが出産です。人生の記念すべき一大イベントなので、どんなに辛くても「可愛い我が子を胸に抱くまでは…」と多少の無理を押して頑張ろうとするお母さんも多いものです。
そして、多くの女性が難産ではなく安産(できれば少ない痛み)であって欲しいと望みます。アメリカでは、最初から無痛分娩や帝王切開を希望して、担当の医師と相談して計画的に出産する方も多くみられます。その反面、やっぱり出産は普通分娩でと思う女性もいまだ少なくありませんし、それが最も自然の形に近いお産である事も間違いありません。
ここでは妊娠中のちょっとした心がけで、安産の可能性を増す事が出来る3つのことを取り上げてみました。出産は、出来る事であれば自然な形の普通分娩で、そして安産で産める方が良いに越した事はありませんから、それら3つを妊娠中の生活に取り入れるようにしてみて下さい。
安産の為に必要な3つのこと
1、生活環境を整える。
妊娠中のお母さんの生活が、全てお腹の中の赤ちゃんにも影響するといっても過言ではありません。胎児は日ごとにお母さんの息づかいや、発声を感じながら大きくなっていきます。お母さんが寒いと感じれば、赤ちゃんも縮こまってしまうかもしれませんし、怒りをあらわにしたりストレスを感じた生活をしていると、胎児はそれを感じて、動悸がしたり、驚いたりしているものです。そのように精神面だけでも繊細に環境を感じ取りながら育っていくのですから、栄養面からもその影響力は顕著に現れてくるものです。
- いつも正しい姿勢を心がけて、定期的に適度な運動をする。(1日30分程度のウォーキングでもよい)
- 暴飲暴食を避け、栄養豊富な食品を規則正しく摂取する。
- 早寝早起きを心掛ける。
- リビング、寝室、トイレ、お風呂、日常生活で多用する場所を清潔に保つ。
- クリーンな空気の中で生活するよう心がける。(同居者の喫煙も遠慮してもらいましょう。)
- 身なりを清潔を保つ。
- タバコやお酒、ドラッグは絶対にやらない。
2、リラックスした気持ちで出産を迎える。
「病は気から」とはよく言ったもので、人間の心というのは、時にその人の体調までも左右してしまうとても大きな影響力を持っています。気持ちの持ち方ひとつで、同じことが楽しくもなり、逆に嫌にもなることがあります。お母さんが、「あ〜、この場所気持ちいい。」と思えば、同時に胎児もいい気分になりますし、お母さんが、不安で不安で仕方ないと思い悩んでいると、胎児もお腹の中で、ストレスを感じて動き回ったり、落ち着きがなくなってしまうのです。
胎教にクラシック音楽が良いというのはよく言われる事ですが、リラクゼーションミュージックなどもそのひとつで、音楽を聴きながらゆっくり目を閉じて、素敵な風景を想像したり、楽しかったことを思い出すのはとても良い胎教になります。もし、お母さん自身が、「クラシック音楽を聴くと、どういう訳かイライラしてくる。。」と感じるようであれば、そのクラシック音楽が不快音となって、赤ちゃんにも伝わるかもしれませんので、勿論全ての人に当てはまるという訳ではありません。(日頃からパンクやヘビーメタルを聴くと心底落ち着くといったお母さんにとっては、ひょっとしたら、その音楽が胎教に良いものとなるのかもしれませんが… 笑)
とはいえ、ホラー映画が大好きなお母さんが、自分が楽しめるから、、と、いつものようにショッキングな映画ばかりを観ていて良いとは思えません。ホラー映画の楽しさは、”(自分が)思ってもみなかった場面で、強烈な刺激を与えられる(驚かされる)”のが、全編を観終わった時の爽快感に繋がる…とも聞きますので、そういった思考の変化から湧き出るような感情についてこれない赤ちゃんにとっては、その一瞬一瞬の刺激(脅かし)が「怖い」と思う感情を作る事になり、またそういった刺激を何度も感じるようになると、外の世界が怖いものだと思って、萎縮した精神状態になってしまうかもしれません。
”リラックスした気持ち”とは、まだ見た事のない外の世界をイメージしながら育っていく胎児にとって心地よい感情であると理解して、お母さんやパートナー、周囲の人達が気を配ってあげるようにして下さい。
ママとパパが仲良く楽しく話していると、赤ちゃんも嬉しい気持ちになりますし、ママとパパが喧嘩をしていたり、ママが怒っていたり悲しい気持ちになると赤ちゃんも不安になります。いつも売り言葉に買い言葉で、「口喧嘩するのもストレス発散だ…。」なんて夫婦喧嘩されるお二人も、妊娠期間中だけはどうか控えめに。(笑)
3、ラマーズ法などの呼吸法を学んで、出産日のシミュレーションをしておく
”知らない”という事は、誰もがその現実をつきつけられた際にどうしてよいのやら戸惑い、時にパニックを起こさせる原因となります。出産も同じで、これまで世界中の至る所で赤ちゃんが誕生してきた…その多くの経験を踏まえて、この時期にはこうした方が良いとか、このような症状の時にはこう対処した方が良いといった研究結果をもとに、いくつかの出産の心得が継承されて今日に至っています。
ラマーズ法はその代表格でもあり、出産に対する理解を深めてパートナーと一緒に無事に出産を行う事を目的として、フェルナンド・ラマーズ博士という人が発表した、無痛分娩法です。
*ラマーズ法についての詳しい説明は、別の機会に説明します。
ラマーズ法だけでなくとも、妊娠後から出産までの流れを良く理解して、出産時の呼吸法や弛緩法(全身の力を抜いてリラックスする)を交えながら学んでおく事はとても大切な事なのです。ご自身やパートナーと、そういった関連の書籍やウェブサイトをいくつも見て回るだけでも良いと思いますが、お住まいのシティや、病院などが開催している出産準備クラスのプログラムを確認して、無理なく受講出来るようであれば、積極的に参加して知識を身につけた方が望ましいと言えます。そして、その中で学んだ事を生かして、出産当日のシミュレーションをしておく事は、破水などの突然の事態にもパニックしないで、冷静に対応出来るようになるでしょう。
大切なのは、“赤ちゃんがママの産道をスルリと通って降り来て生まれる”というイメージを持つという事です。
医療関係者は別として、一度妊娠〜出産を経験したママや、そのパートナーさんでもない限り、赤ちゃんが妊娠中のママのお腹の中からどのように降りてきて、どのように生まれてくるかを正確に説明出来る人は少ないと思います。産道が想像よりも狭いとか、赤ちゃんの頭が変形しながら通って来る…なんて、とても新鮮な響きではないかと思います。
ですので、出産の流れをビジュアル的に理解して、それを頭の中で何度も思い浮かべてみる事は、安産にする為に手軽でとても効果的な方法だと言えるでしょう。