何よりもリラックスする事が大切

何よりもリラックスする


何よりもリラックスする

これを読んでいる方の中には、合気道についてよく知っている人もいるかもしれませんね。合気道というのは、対戦する相手の力を上手く利用して、攻撃から身を守ったり、時には大きく投げ飛ばしたりする一つの武道です。ほとんどの格闘技が、こちら側のパワーを相手にぶつけていく技を決定打として勝利を掴むのに対して、合気道で教わる事は「出来るだけ力を抜く。」という事のようです。力を抜いて相手のスキに潜り込んで肩透かしのようにして相手のバランスを崩していきます。

出産において、そのような”目の前の相手を倒す”といった場面はありませんが、お母さんが、『相手(お腹の赤ちゃん)の力を上手く引き出すとうまくいく』という点では共通する部分もありそうです。お相撲さんの立合いのように、体と体、力と力のぶつかり合い…というものは、出産の工程においては必要ありません。出産準備クラスで教わる事の一つに、呼吸法があると思いますが、この呼吸法は、赤ちゃんが下りて出てこようとする動きに連動しておこなうものなのです。

呼吸法を行うことで、緊張が和らぎ、産道が柔らかくなって赤ちゃんが下りてくるのを助けることが出来ますし、新鮮な酸素を沢山赤ちゃんに送ってあげることが出来ます。

赤ちゃんは狭い産道をうまく這うようにしてスルッと下りてきます。ですが、産道よりも頭の大きさの方が大きい場合が多く、頭蓋骨を変形させながら通っていくのです。この時は、出来るだけ体の力を抜いて、自然の流れに身を任せるようにしてください。緊張して身体を固くしていると、産道まで固くなって、赤ちゃんの通り道を狭くしてしまいます。ゆっくり呼吸をして、リラックスしてみましょう。

また、出産に欠かせないのがいきみです。ここだという時の力強いいきみは、赤ちゃんが生まれようとする力を助ける事になります。焦って小刻みにいきんでばかりいても良くないですし、いきまずにだらっとしていても駄目です。赤ちゃんの今の状態を想像しながら呼吸法に沿って呼吸をして、ここぞという時にしっかりいきんで赤ちゃんを外に押し出そうとして下さい。実はお母さんが力を入れるのはこのいきむ時だけなのです。

さて、この中の内容を読んでいて、「何だか簡単に出来そうだな〜」と思われるでしょうか?それとも「とんでもなく大変な重労働のようだ…」と感じられるのでしょうか? 出産を終えた実際の体験談では、「思っていたより以外と楽に産めた。。」と語るお母さんも少なくはないです。

ここでのタイトルにもある通り、出産は”何よりもリラックスする事が大切”なので、出産に備えて、お産の流れをしっかり覚えて、それをイメージ出来るようになったら、気持ちをリラックスさせた状態で、何度も呼吸法の復習をしておきましょう。また、意識して体の力を抜くというのは、意外と難しいものです。一日10~15分でいいですから、シムスの体位(横向きで横になる姿勢)など楽な姿勢で、全身の力を抜く練習をしてみてください。好きな音楽をかけて、体も心もリラックスできればとても素晴らしいです。陣痛の間でも、筋肉の緊張が和らぎ、リラックスすることが出来ると、ストレスホルモンが減少し、自然なお産を進めるオキシトシンとエンドルフインというホルモンが分泌されて、お産がスムーズに進んでいくことになります。前もって準備をしておくことで、出産当日でも、リラックスして出産を迎えられるのではないかと思います。

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執筆者について

Junko@momijimom

日本正看護師免許
ハワイ州正看護師免許
カリフォルニア州正看護師免許
ラマーズ公認チャイルドバース・エデュケーター
ラクテーション・エデュケーター/カウンセラー