もうっ!授乳中に赤ちゃんが寝ちゃう

授乳中


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おっぱいをあげていると、生後一か月くらいまでの赤ちゃん(新生児)は、最初はお腹を満たそうと頑張って吸います。ですが、しばらくすると、飲むのに飽きたり、疲れたり、飲んでいい気持ちになって、ウトウトと眠ろうとしたりする場合があります。眠そうだから、授乳を止めて横に寝かせようと動かすと、まだチュッチュと吸うのを再開させたりします。ママとしては、飲んで満足して眠くなったのか、飲みたいのだけど、眠くて飲めないのか、、戸惑う事もあるかと思います。実際に赤ちゃんがどれ位の量を飲んだのかというのは、飲む前と飲んだ後を、専用の赤ちゃん体重計で測って比べてみなければわかりません。たとえその体重計を購入された方でも、外出先でどこでも持ち運べる大きさではないので、常時正確に計測していく事は現実的とはいえません。

そこで、母乳育児をスタートするママに必要な事の一つとして、『授乳の記録』を付けることをお勧めしています。まずは一日の中で、何時に何分間授乳したのかを記録していきます。おしっことうんちがいつ出たのか、もしも搾乳した母乳やミルクを足した場合は、それも記録しておきます。手書きで記録してもいいですし、便利と思うアプリをダウンロードして、携帯で管理していっても良いと思いますので、自分のやりやすい方法で記録するようにして下さい。では、どのくらいの期間記録したら良いか?ですが、これは個人差もありますので、はっきりこれ位とは断定できません。ただ、母乳が安定して出るようになってきて、赤ちゃんが上手におっぱいを飲めるようになり、おしっことうんちが良く出て、体重がきちんと増えるまでの一か月間くらいは記録していると安心です。また、『授乳の記録』を続けていくと、赤ちゃんの授乳パターンがわかってきて、生活のリズムがつかみやすくなるというメリットもあります。

最初の頃は、授乳中に寝てしまっても、起こしながら片方10分から15分くらい(両方で20~30分)はしっかり飲ませることが必要です。もしもあまりにも寝てしまって起きないような場合は、次のような事を試してみても良いでしょう。

  • 片方のおっぱいから母乳を飲むペースがゆっくりになり、しっかり吸わなくなったら、反対のおっぱいに切り替 える。一回の授乳で何回か左右のおっぱいを交換してみる。
  • 授乳の途中でげっぷをさせる。
  • 足の裏をくすぐったり、あごの下をなでたり、冷たいタオルで顔を拭いたりしてみる。
  • 赤ちゃんの唇に母乳を垂らしたり、乳房をゆっくりマッサージして、赤ちゃんが積極的に飲めるようにサポートをする。
  • 赤ちゃんはしっかりくるまれていると寝てしまうので、おくるみや洋服を脱がせたり、授乳の姿勢を工夫してみる。

*機嫌よく飲み始めたのに一気に飲んで眠りそうになった時でも、起こして、ある程度時間いっぱいいっぱいまで与えるようにして下さい。その理由は下記のような事からです。

  • まだ母乳が十分に出ていないお母さんにとって、きちんとおっぱいを刺激して母乳の量を増やすことが必要であるから。
  • 3分や5分位では母乳が十分に飲めないので、結果赤ちゃんの体重が増えていかないことに繋がるから。

授乳の回数や与える時間が少ないと、母乳が十分飲めていないので、排泄物にも影響してきます。生後5日以降は、おしっこが6~8回、うんちが3~4回は出ているかを確認してみましょう。少ない場合は、授乳の回数や与える時間を長くしたり、正しくおっぱいを咥えているか確認してください。

赤ちゃんがおっぱいを飲み始めたのに、とにかく寝ちゃう、、すると多くのママは母乳が足りているのか不安になってしまい、すぐさま哺乳瓶に入ったミルクを与えようとしてしまいがちです。それが習慣化されてしまうと、赤ちゃんがおっぱいを一生懸命吸わなくなってしまうという場合もあります。反対に、寝てしまったのでお腹がいっぱいだと思って授乳をやめてしまい、気が付けば赤ちゃんの体重は殆ど増えていない、、、というケースも多くみられます。

出産前に「出来れば母乳で育てたい。」と思っていたお母さんが、出産後間もなくして、母乳育児に挫折して、ミルクで授乳していく…というのはとても多いケースです。決して哺乳瓶のミルクで育てるのが悪いという事ではありませんが、高い栄養価に加えて、強い免疫効果や、産後の母体回復に役立つ作用、また母と子の触れ合いによる深い絆を作り上げる心理的な見えない効果等々、、母乳育児のメリットはとても大きいものです。もしも直接おっぱいを飲ませるのが難しいと思った場合でも、搾乳をすれば母乳を与えることも出来るので、すぐに諦めないようにして下さい。

母乳育児について何か不安を感じたり、挫折してしまいような時は、一度、小児科医か、母乳育児の専門家に相談して指示を仰ぐ事をお勧めします。

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執筆者について

Junko@momijimom

日本正看護師免許
ハワイ州正看護師免許
カリフォルニア州正看護師免許
ラマーズ公認チャイルドバース・エデュケーター
ラクテーション・エデュケーター/カウンセラー